TOEIC満点への道 [第22回] 「寺とトーイックと私」 - 役に立つ徒然日記

英検1級を持つ焚火伝道師。得意技は軟骨クラッシュと頬骨スパイラル。これから海外に行く若者や海外で生きてきた大人に贈るアホアホしみじみ話の数々! 一度読んで見てね。

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TOEIC満点への道 [第22回] 「寺とトーイックと私」

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満点目指して早3年。しばらくTOEIC受験の日記もサボっていたのだが、実はまだまだひっそり細々と受け続けているのである。昨年は一度だけ985点という、我ながら惜しいと思うような最高点が取れたこともあったが、その後はまた鳴かず飛ばずなのである。

初めてTOEICを受けてから3年の年月が過ぎてしまった。 石の上にも三年ということわざがあるが、3年というのはそこそこ長い!

「あの頃生まれた赤ちゃんもぼちぼち立派な日本語をしゃべり始めているだろうに、俺の英語は進歩ないなあ...」と感傷に浸りながら、出張先のホテルの鏡に映った顔の三年分深くなったほうれい線を指でなぞって溜息などをついている今日この頃である。ふと気がつけばもう1年以上TOEICの受験記を書いていない。そこで昨年の試験を振り返って久しぶりに受験記を書いてみようと思った次第である。

***

去年の冬の試験である。寒い朝だった。俺は厚めのダウンを羽織るとバス停に向った。前のバスが出たばかりのようでバス停には誰もいなかった。俺は冷たい朝の空気の中でベンチに腰掛け、カバンの中から受験票を出してもう一度会場を確かめた。初めての会場だった。

(中学校が会場というのは初めてだな...)

俺が中学生の頃、TOEICなんてあったっけなあ、などと考えているうちにバスがやってきた。初めての会場なので用心して早く出てきたせいか、会場最寄の駅につくとまだ時間に余裕があった。俺は駅前のドトールに入りアイスコーヒーと一緒にレジ横のドラ焼きを買った。俺は知っていた。最終的に勝負を決するのは血糖値である。俺は椅子に座りiPodでリスニング問題を聞きながら乾いたドラ焼きをコーヒーで流し込むようにぐっと飲み込んだ。

(うーん、合わない!)

しかし重要なのは味ではない、あくまで血糖値なのである。しばらくすると血糖値が上がってきたのか、だんだん英語がクリアに聞こえてきた。俺はダメ押しでいつもの「リポD」と「ウコンの力」も一気に飲み干した。時計を見ると受付開始の時間が近づいていた。俺はドトールを出ると地図を頼りに会場である中学校に向かった。

しばらく歩くと小さな学校が見えてきた。敷地が小さいせいか、いつもの大学に比べると建物もとても小さくみえる。俺は校門に貼りだされた受験番号を確認すると校舎に入った。だが建物が古いせいか中の廊下が入り組んでいて会場の教室がわかりにくい。

係の人に教室の場所を聞いても、あわてた様子で何か資料をバサバサと開いては「えとえと」などと言っている。皆、明らかに慣れていない感じである。ここは受験者が増えたために設けられた臨時会場か何かなのだろうか?

教えられた通り廊下を進んで行くと黒板消しが挟まっていそうな小さな引き戸型の入り口があり、その横に横わけの真面目そうな試験官らしき男性が座っていた。

俺が受験票を渡すとその試験官は俺の顔を数秒じっと見つめてから、ゆっくりと写真の下にチェック済みの印のマーカーを引いた。急遽試験官を担当することになったのかもしれない。ひとつひとつの手順を確かめるように実にゆっくりとこなしていた。一通りの手続きを終え、俺は身分証を財布にしまうとその小さな入り口をくぐり教室に入った。

(せ、せまい!)

特別教室か何かなのか、とても狭い。なんだか天井も低い。そして教室の中には15〜20くらいしか机がないのである。まるで離島の小学校の教室のようである。

その机がまた小さい。例の、上が木で下が銀色のパイプのヤツであるが、ほんとに小学校の机ではないのかと思うくらいの大きさなのである。いつも大学の大教室の長机で受験している俺は面食らった。

しかも、先に席についている受験者は体格のよいオッサンばかりで、狭い椅子に体を押し込んだ姿はまるでマリオカートである。しかし、ここまで来たらしょうがない。俺も自分の受験番号が書かれたマリオカートを探して乗り込んだ。机の上には既に解答用紙と受験のしおりが置いてあったのだが、その横に筆記用具や受験票を置くと机がほとんど全て隠れてしまうのである。

(せ、せまい!)

こんなスペースで果たして宿敵との戦いに集中することができるのだろうか。俺は不安に感じながらも、その狭い椅子に身を任せたまま、解答用紙に名前やマークを書き込んだ。

そして、ふと顔を上げると教壇(というか前の空いたスペース)に先ほどの試験官が立っていた。

(か、かたい!)

風貌が昭和の区役所の人のようである。ガチガチで融通がきかなそうである。関係ないがとても額が狭い。その監督者は手に持った試験前の説明スクリプトのようなものを見ながら、15人のマリオに向かって大きな声で試験の注意をゆっくりと読み上げた。

そしてマニュアル通り皆に携帯の電源を切らせると、端から受験票を集め始めたのだが、また一人一人の顔をじっくりと見つめては、「うむ」という感じで頷きながら全員を回り本人確認するのだった。下手すると指差し確認しそうな感じである。

(か、かたい!)

もうさっき見つめあったばかりじゃないですかと俺は思ったが、なんせ教室には15人くらいしかいない。そのぐらい時間をかけないと間がもたないのであろう。試験官なりの時間配分なのかもしれない。

そして問題冊子もまた一人一人目を見て手渡しである。卒業証書授与と言う感じである。狭い空間でそんなことをされると在学中お世話になった気がしてきてしまうので不思議なものである。

そんな訳で試験前から緊張してしまったが、時間になるといつも通りCDプレーヤーのボタンが押され、無事に試験は始まったのだった。

問題は文書量もあり、速くかつ正確に読む能力が求められるものばかりだった。また試験の最初から最後まで一時たりとも集中を切らさない持久力も求められる。なんとか2時間乗り切ったが、途中ふと気がつくと同じ箇所を何度目で追っても頭に入ってこなくなったり、後半は時間に追われて確信のないままに回答した問題がいくつもあった。

難しかったなあなどというより前に、やはり頭のスタミナ不足なのである。まだまだ修行が足りないのであろう。 の後、俺はぼーっとした頭のまま会場を出て、それでも迷った問題の表現を忘れないうちにとスマホで検索しながら歩いていたのだが、気がつくとなぜか霊園のど真ん中にいたのである。ただででも寒い冬なのにぞっとしちゃったのである。

しかしせっかくなので出口に向かう途中にあった賽銭箱に賽銭を放り込み、若さと持久力が欲しいとお願いして見たのである。

「そうか、お寺だったのに、拍手打っちゃったな」などと考えながら歩いているうちに、あたりは急に暗くなりはじめ体が冷えてきた。 俺はダウンのポケットに手を突っ込むと駅に向かう足を速めたのだった。

***

さて、今年も気が付けば折り返し地点に来ている。これまで満点まであと一歩の玄関口でずっと玄関マットを踏んでいる状態であったが、何とか年末までには目の前の玄関のドアをこじ開けてでも中に押し入りたいと思っているのである。本気なのである。



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ひとこと

2016年の冬は暖かい日が多かったですね。もうすぐ春です!